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那須川天心は9月14日、井上拓真との世界戦再戦に向けて公開練習を行った。スパーリングは披露せず、動きを途切れさせずに集中を維持する取り組みを説明した。
WBC世界バンタム級1位の那須川天心(28、帝拳)は9月14日、東京都内の所属ジムで公開練習を実施した。同級王者の井上拓真(30、大橋)に9月27日、トヨタアリーナ東京で挑む。約10カ月ぶりの再戦を前に、集中を切らさず動き続けることを練習の重点にしていると明かした。
那須川の戦績は8勝(3KO)1敗、井上拓真は22勝(5KO)2敗。前回は2025年11月24日、今回と同じ会場でWBC同級王座決定戦を戦い、那須川が0―3の判定で敗れた。プロボクシング8戦目で初黒星となり、初の世界挑戦では王座を獲得できなかった。
那須川は今年4月11日のWBC同級挑戦者決定戦で、メキシコの元世界2階級制覇王者フアンフランシスコ・エストラダに9回終了TKO勝ちした。再起戦を勝利で終え、井上拓真への挑戦権を得た。
14日の公開練習には井上陣営から3人が視察に訪れた。那須川はスパーリングを行わず、シャドーボクシング、葛西裕一トレーナーを相手にしたミット打ち、サンドバッグ打ちを披露した。体重はリミットまで4キロを切ったという。
那須川は、前回の試合以降、自分なりに懸命に取り組み、必要なことは実行してきたと説明した。残る期間は、自身の発想や積み重ねた練習を試合で表現できる形にまとめる作業だとし、あと2週間も気を緩めず準備を続ける姿勢を示した。
スパーリングを見せなかった理由については、既に十分披露したとの趣旨を述べた。その上で、今回の準備では相当の疲労があったため、それを披露するわけにはいかないと、疲労と披露を掛けた冗談も口にした。
練習中に疲れが見えたのではないかと問われると、本人の体感と周囲の受け止め方には違いがあると答えた。以前のシャドーやミットには無駄な動きが多かったと振り返り、一瞬の速さや切れを見せる打ち方よりも、動きが継続してつながることを今回のテーマにしていると説明した。
その動きを「ヌルヌル」と表現し、動作の間に区切りをつくらず集中し続けることが要点だとした。見る側には疲れて切れを失っているように映っても、自分の感覚では必ずしもそうではないという。
那須川は、10ラウンドある中で集中が断続的になれば前回と同じ状況になると説明した。例えば3ラウンドは強さを発揮できても、その後に集中が途切れると再び入り直すことは難しいため、日ごろから集中を抜かない取り組みを続けていると述べた。
判定とKOのどちらを目指すかとの質問には「もうKOしたいですね」と答え、毎日そのつもりで練習しているとした。覚悟を持って臨む姿を会場で見てほしいと呼び掛けた。
また、会場に足を運ぶことで初めて分かることがあるとも説明した。生観戦が主流ではなくなっているとの認識を示しながら、実際に触れて体感し、実感を得ることには価値があるとして、観戦への来場を求めた。
K.Yamaguchi--JT