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マレーシアの自動車部品・用品展MIAPEX 2026では、若者の改造車文化と中国系EV・PHEVの台頭が同時に示された。
マレーシア・クアラルンプール近郊の国際展示場MIECCで、自動車部品・用品展「MIAPEX 2026」が10月23日から25日まで開かれた。6回目となる今回は、業界向け商談に加えて一般来場者向けの改造車や二輪車の展示を拡充した。
MIAPEXは2019年に初開催を予定していたが、新型コロナウイルス禍の影響で延期され、2021年に始まった。現在は企業間取引だけでなく、企業から消費者までを結ぶ構成を強め、市場の裾野拡大を狙っている。
業界向け区域ではオイル関連の出展が多く、日本で供給不安が取り沙汰される状況とは対照的な活況を見せた。大型トラックや商用車の専用区域も設けられ、補修部品やタイヤでは日本で見かけない海外ブランドが数多く並んだ。
一般向けのカスタム二輪車は、金色やメタリックの華やかな塗装から、錆びた外観を意図的に残す表現まで幅広かった。人口の年齢中央値が21~30歳と若いマレーシアの市場特性が、自由度の高い改造文化と熱量を支えている。
改造需要を背景に、ラッピングフィルム、塗装保護フィルム、コーティングなど車両の外装仕上げに関するブースも目立った。整備分野ではエアコン機器、バッテリーサービス、故障診断装置、先進運転支援システムのエーミングなど、新型車に必要な設備が展示された。
電気代に比べてガソリン価格が安い国でありながら、中国メーカーによる電動車の進出も進む。奇瑞汽車傘下の「JAECOO」「JETOUR」はプラグインハイブリッド車を出展し、アフターマーケットにも電動化への対応が求められ始めた。
マレーシアは日本と同じ右ハンドル市場で、日本車を独自に仕立てるJDMスタイルの人気が根強い。ただ、会場ではEVの存在感が増し、前年よりJDM色がやや薄れた印象もあった。
展示会は、整備・修理需要、若年層の改造・部品需要、電動化が同居する市場の現状を映した。ガソリン車向け部品の旺盛な需要が続く一方、中国系EVやPHEVがどの速さで浸透するかが今後の焦点となる。
会場構成には、既存車を長く使うための補修と、外観や性能を好みに合わせる改造、さらに新しい電動車へ対応する整備という三つの需要が表れた。商用車用品の厚い展示は物流を支える実用品市場の大きさを示し、一般向けの装飾的な二輪車は若年層の趣味性を映した。
スキャンツールやエーミング装置の出展は、電子制御と運転支援機能の高度化が整備事業者の設備投資を促していることを示す。外装保護やコーティングは、車両価格の上昇と保有期間の長期化にも関係する分野として存在感を強めた。
日本車中心の改造文化はなお市場の土台だが、新規販売で中国ブランドが増えれば、部品供給、診断、電池や高電圧系の扱いなどアフターサービスも変わる。内燃機関車向けの旺盛な需要と電動化が並行して進む現状が会場に表れた。
M.Ito--JT