Goldpreis
22.5000
映画「ハート・オブ・ビースト」のデビッド・エアー監督が、ブラッド・ピットと軍用偵察犬の関係、ニュージーランドでの撮影、主演俳優の準備を語った。
映画「ハート・オブ・ビースト」で監督を務めたデビッド・エアー氏が、作品の構成と主演ブラッド・ピットの撮影準備について語った。脚本を読んで何度も涙を流したというエアー監督は、大自然の中にピットと犬だけを置く簡潔な物語だからこそ、映像表現に精密さが求められたと説明した。
物語の中心は、元軍人ジェームズと義足の元軍用偵察犬オーディン。戦争で心身に傷を負った1人と1匹が、アラスカ上空での事故により「ハート・オブ・ビースト」と呼ばれる奥地へ不時着し、生きて自宅へ戻るため自然の猛威に立ち向かう。
監督はジェームズとオーディンを同等の主人公として捉え、出演時間は犬の方がわずかに多い可能性もあると話した。オーディン役の犬はニュージーランド各地を探して見つけた元介助犬で、人を助けた経験に加え、ヘリコプターに乗ったこともあった。引退後は一般家庭で暮らしていたが、作品のために復帰した。
ピットは早めに現地へ入り、トレーナーや犬と十分な時間を過ごし、本当の家族のような関係を築いた。撮影では自分の演技を行いながら、視線や体の向きで犬へ指示を出し、ドッグトレーナーの役割も担ったという。
せりふの少ない作品で物語を成立させるため、ピットはサバイバル技術を学び、けがの手当てや焚き火の起こし方など細部まで正確に演じた。監督は編集段階で、ピットが画面上の技術面まで考え抜いていたことや、目だけで恐怖を表現する演技の深さに改めて気づいたと振り返った。
撮影は主にニュージーランドで行われ、ピットは多くのスタントを自らこなした。地面に倒れ込み、全身が水に浸かる厳しい場面でも、暖を取るためトレーラーへ戻る提案を断り、寒さの中にとどまった。監督は、その努力が作品の現実感を高めたと評価した。
エアー監督とピットが組むのは、戦車を題材にした「フューリー」以来12年ぶり。監督は、双方が芸術家としても人間としても成熟し、ピットは俳優としてより深い表現を求め、自身は得意なジャンルを離れた新しい挑戦を望んでいたと話した。
作品はデイミアン・チャゼル氏とオリヴィア・ハミルトン氏を中心とするワイルド・チキン・プロダクションが製作し、ピットのプランBエンターテインメントも参加した。J・K・シモンズ、アンナ・ラムらが出演し、2026年9月25日から全国公開された。
M.Ito--JT