Goldpreis
39.3000
1979年に登場した初代フィアット・パンダは、平面ガラスや簡素な内装など合理性を徹底し、多彩な派生車も生んだ。
初代フィアット「パンダ」は1979年11月に発表された。25年間にわたり生産されたリアエンジン車「126」の役割を受け継ぐベーシックカーとして企画された。
フィアットは、ジョルジェット・ジウジアーロが率いたイタルデザインに外観だけでなく車両設計全般を委ねた。全長3380mm、全幅1460mm、全高1445mmの小さな車体に、前輪駆動、2ボックス、2ドアハッチバックという構成を採用した。
すべての窓を平面ガラスとし、車体下部を樹脂部品で覆うなど、構造は簡素で修理や製造の合理性を重視した。室内では後席をハンモック状とし、3本のパイプとの組み合わせにより複数の座席配置を容易に作れるようにした。
計器とスイッチを一つの箱にまとめ、ステアリングコラムと一体化したインストルメントパネルも特徴だった。ダッシュボード全体を布製の収納部とし、灰皿兼小物入れは好きな位置へ取り付けられる構造とした。
初期の日本仕様は902cc直列4気筒OHVエンジンと4速マニュアル変速機を組み合わせた。その後はダブルサンルーフ、スバルのECVTを用いた自動変速機仕様、1.1リットル直列4気筒FIREエンジン搭載車などが加わった。
オーストリアのシュタイヤー・プフ社と共同開発した四輪駆動車も設定され、簡素な実用車から幅広い用途へ派生した。初代パンダは、限られた寸法と部品を有効に使う思想によって独自の地位を築いた。
K.Abe--JT