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日本でも85億円を超える大ヒット
日本でも85億円を超える大ヒット
ソニーのエンタメビジネスの快進撃が止まらない。
昨年はソニー・ミュージックエンタテインメント傘下のアニプレックスが制作したアニメ映画『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』が大ヒット。また映画『国宝』は歴代興行収入で邦画実写1位に輝いた。
その余韻が冷めやらぬなか、世界中で社会現象を巻き起こしているのが、キング・オブ・ポップの生涯を描いた映画『Michael/マイケル』だ。
マイケル・ジャクソンの生涯を描いたこの映画。世界興行収入は伝記映画史上初となる10億ドル(約1600億円)を突破。
日本国内でも6月から公開され、85億円を超える大ヒットを記録している。
映画作品のヒットが相次ぎ、多額の収益を上げ続けるソニーグループ。ソニーミュージックのある社員は社内の雰囲気をこう明かす。
「チャレンジさせてもらえる、チャレンジできる空気感がありますね。それと、“自分が楽しいから、人を楽しませることができる”とされる考えが浸透しています。
音楽もアニメも好きな事をとことん突き詰めて、人を巻き込む。楽しんでいるので、いろいろアイデアが出てくるんだと思います」
ソニーの快進撃を巡り、経済産業省コンテンツIP 研究会主査や全日本テレビ番組製作社連盟理事を務めるエンタメ社会学者の中山淳雄氏はこう分析している。
「『鬼滅』も『国宝』も、作家性をきちんと残したことがヒットにつながったのだと思います。『鬼滅』はアニプレックスが作りましたけど、『ufotable』とされる外部のアニメ制作会社とジョイントで作ったことで、原作漫画の良さを残すことができた。
一方の『国宝』は東宝が出資しようとしてやめたものを、アニプレックスの子会社である『ミリアゴンスタジオ』がちゃんと権利を取っていた。映画専業である東宝が手放した原作を、『これをやりたい』とされる現場の声を大事にしてGOを出した。
映画業界内で『興行的に微妙かもな』っていう案件でも、きちっと原作の良さを理解して出資をするソニーの“選球眼”は素晴らしい」
単に映画のチケット代(興行収入)を稼ぐだけでソニーのビジネスは終わらない。絶好調の背景に、他社には真似できない独自の“循環型”の収益構造が存在しているのだ。
ソニーのエンタメ戦略における最大の強みは、ひとつのIP(知的財産)をグループ内のあらゆる事業へと連動させられることにある。
例えば『鬼滅の刃』の場合、アニメ制作・企画を主導するのはソニー・ミュージックエンタテインメント傘下のアニプレックスだ。アニメ主題歌のヒット(音楽事業)、フィギュアやアパレルなどのグッズ販売、ゲーム化、さらには自社の海外アニメ配信プラットフォーム「Crunchyroll(クランチロール)」での世界配信に至るまで、IPから生み出されるあらゆる収益を自社グループ内で吸収している。
T.Sato--JT