ブルワーズ103勝を支えた「Win Our Way」、細部を徹底するチーム野球
ブルワーズはスターの個人技ではなく、走攻守の細かな役割を積み重ねる「自分たちの形」で103勝と44年ぶりのワールドシリーズ進出を果たした。
ブルワーズが今ポストシーズンに掲げる言葉は「Win Our Way(自分たちの形で勝つ)」。地元ミルウォーキー出身で映画「メジャーリーグ」にも出演した名アナウンサー、故ボブ・ユッカー氏の言葉に由来する。球団広報によると、パット・マーフィー監督は春季キャンプから選手に浸透させてきた。
資金力が限られるスモールマーケット球団が、著名なスターに依存せずチーム全体で勝つ姿勢を表す。昨年、イチロー氏もブルワーズの野球を「頭を使っている」と評価した。選手たちの説明に共通するのは、華やかさより勝負への執着と役割の徹底だった。
内野手ジョーイ・オルティスは、勝負にこだわり、泥くさく戦う姿勢こそ自分たちの野球だと説明した。どんな試合でも勝てると信じ、その日、その場面へ集中するという。救援左腕DL・ホールも、各地で見過ごされてきた選手が集まり、自分たちの名を知らしめようとしていると語った。派手さはなくても必要な仕事をやり遂げ、互いを支えるチームだと表現した。
剛腕ジェーコブ・ミジオロウスキーら一部を除き、全国的な知名度を持つスターは多くない。それでも全員が役割を理解し、勝利のためにプレーする気風がチームを支えている。
ベテラン内野手アンドリュー・ボーンは、チームが毎試合しっかりしたプランを持って臨むと説明した。投手板から本塁まで60フィート6インチ(約18.44メートル)、塁間90フィート(約27.43メートル)という条件は全チームに共通すると指摘。毎日、走者を出し、進め、本塁へ返す細かなプレーを正確に行うことが重要だと話した。
今季のチーム本塁打154本はメジャー28位タイだった。一発に頼らず、犠打や機動力を使い、打撃、走塁、守備、投手力を組み合わせてメジャー最多の103勝を記録した。
個人成績より目の前の勝負で仕事を果たす姿勢を、162試合にわたって積み上げた先に44年ぶりのワールドシリーズ進出があった。球団初の世界一を目指す舞台で、最後まで「Win Our Way」を貫けるかが焦点となる。
T.Shimizu--JT